【東ティモール視察記④】
【東ティモール視察記④】収穫後の工程と現地焙煎を体験
コーヒー農園視察の旅もいよいよ後半へ。今回は、標高約1200mの集落「フンダ(Hunda)」で体験した、収穫後の精製工程と、現地スタイルの焙煎・粉砕作業についてご紹介します。
ちなみに、個人的にテンションが上がったのが「フンダ」という地名。地元・静岡の“東福田(ひがしふんだ)”と名前が似ていて、妙な親近感がありました(笑)
収穫後はスピード勝負。チェリーの選別から始まる精製工程
コーヒーは、収穫後の処理が品質を大きく左右します。とくに発酵による劣化を防ぐため、スピードが命。
まずは収穫したコーヒーチェリーを一粒ずつ手で選別。未熟な実や傷んだ実を丁寧に取り除きます。その後、サイズを揃え、手回し式の「パルパー」で果皮と果肉を除去。これが脱肉(パルピング)という工程です。
この精製作業はすべて手作業で、かつ現地スタッフが厳しい品質基準のもとで行っています。ピースウィンズの現場指導もあり、作業は驚くほど丁寧でした。
発酵・水洗・乾燥──自然と共にある精製スタイル
脱肉した豆は、水に漬けて発酵させ、さらに水洗を経て乾燥へ。乾燥方法は場所によって異なり、アフリカンベッドを使う集落もあれば、地面にビニールシートを敷いて乾燥させる場所もあります。
急激な乾燥を避けるため、豆を山にして風通しを調整したり、定期的にかき混ぜたりと、天候と相談しながらゆっくり時間をかけて乾燥させていました。この間にも欠点豆の選別が繰り返され、徹底した品質管理がなされていました。
現地スタイルでの脱穀・焙煎・粉砕を初体験!
そしてここからは、集落ならではの工程体験がスタート。
- 脱穀:パーチメント(薄皮)つきの豆を、木の臼に入れ、棒で叩いて脱穀
- 焙煎:鍋で直火にかけて、イタリアンローストくらいの深煎りまで火入れ
- 粉砕:焙煎した豆を、再び木の臼に入れて、棒で細かく砕く
粉砕は見た目以上に細かくなっていて、一般的な細挽きと遜色ない仕上がり。機械がなくても、ここまで丁寧にやればしっかり粉にできることに驚きました。
宿に戻ってドリップ。鮮度を感じる一杯に感動
この日は現地でのドリップは時間の都合でできず、焙煎した粉は宿へ持ち帰り、夜にペーパードリップで抽出。
まだ輸出前の状態だったため、水分値が高めで、味わいの輪郭がよりダイレクトに感じられました。
酸味、甘み、ボディ、どれもが元気で生き生きとした印象で、「この場所で、今、この一杯を飲めたことがうれしい」と心から思えるコーヒー体験になりました。
次回はいよいよ最終回。「標高2000mの苗床と二次加工場の見学」編です!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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